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けむけむの投資日記

日本人の貯蓄格差か

金融広報中央委員会がやっている”知るぽると”は、家計の金融行動に関する世論調査という調査をしている。

●知るぽるとより、以下リンク
「家計の金融行動に関する世論調査」


調査結果では、複数の切り口で情報を集計している。

以下は、年代別の金融資産保有額の表である。

年代別金融資産保有額分布20230907_R

20代や30代で金融資産を保有していない場合や、保有していても100万円未満の層が多いのはある程度仕方ないとしても、全年代で見ても、同じ様な傾向が見られる。
お金が無い人は、年を経ようが無いと言い切れるくらいに。

以下は、世帯別の分布である。
これも年代別と一緒で、お金がない人は、家族がいようがいまいがお金が無いということである。

【単身世帯】
単身世帯金融資産保有額分布20230907_R

【二人以上世帯】
二人以上世帯金融資産保有額分布20230907_R


これらの集計結果を見て思うことがあるとするなら、
お金が貯められない世帯や個人において余裕がないとお金を使い切っている層は、いつまで経ってもお金を貯められず、その結果としてこのようになっているのだと。


ここで、大いに思うことがあるとするなら、それは、
・平和な地域に住み、安定した資本主義社会の元で、容易に投資できる環境という認識がない、なさすぎる
・複利というものは怖い。積み重ねの差というものがここまで顕著に結果として現れる


今の、本当に最近の話で言うなら、ネット証券で簡単に口座を開設することができ、また多種多様な金融商品を選びたい放題。
更に言うなら金融商品売買による手数料は格安で、最初からコストが本当に安い金融商品が準備されている。
数十年程度には実績のある金融商品をして、まず負けないと思われる投資手法が確立されつつあり、またそれら購入にはNISAやiDeCoといった税制上メリットのある制度すら用意されている。
後は、余剰資金を作ってやるかやらないかというところまでお膳立てされている。

電卓を叩けば複利計算なんて簡単にできる。
Excelなどの表計算ソフトを使うもよし。
今なら複利計算のシミュレーションをしてくれる各種サイトがあって、そこでは複利を使った様々なシミュレーションができる。
月々1万円というお金を考えてみよう。
普通の会社員なら余裕な額。バイトしている高校生だって用意できる、その程度の額である。
その1万円を毎月貯める、そう積立する人がいたとして、1円も貯金してこなかった人との差は?
1年で12万円。10年で120万円。20年で240万円。
資産運用をしていると年間3%運用くらいでなら、そこまで難易度が高いとは思えない。
なかなかコンスタントにということは難しくても、運用の良い年と悪い年もある中での平均で考えるなら。
ここでは計算を簡単にするためコンスタントに毎年3%運用がされたとしよう。
ほぼ金利が0の預貯金だけで20年貯めるなら、20年後の積立額は240万円である。
コンスタントに毎年3%運用することができたのなら、(計算が間違いなければ)20年後の積立額は約330万円になる。

実際にはコンスタントな運用になることは珍しく、また額にしても毎月1万円ではなく、徐々に積立額を増やしたり、賞与も入れたり、運用年数が20年ではなくもっと長期に渡るなど条件も異なってこよう。
大した額とも思えないような余剰資金をして複利の元で積み重ねていくことの大きさというのは理解してもらえたのではなかろうか?


さて、ここらで〆るか。
日本人の貯蓄格差は、昔の人のように投資環境が整っていないというのなら別だが、今の時代に生きるのなら自業自得と言えるのではないか?。
そう思わざるを得ない。


●おまけ
格差は今のような安定した社会の元では、広がる一方である。
これは、一代で大きな資産を作るような偉大な人物という話ではなく、ごくごく普通の一般庶民においてすら、数千万円程度の資産は作ることが可能で、それは相続という仕組みの元で、引き継がれていくということ。
もし、20代でも30代でもいいが、親や祖父母から数千万円もの資産を引き継ぐことができ、それを運用という仕組みを使うなら、その起爆剤としての効果たるや複利を理解していれば簡単に分かるだろう。
アラサーで数千万円を相続。20年後のアラフィフになったら、億り人になってた!という結果になっていたとしても、驚くに値しない。

●おまけ2
複利を理解し、運用というツールをも理解でき、長期に渡る投資を厭わず実施する。
お金ごときの多寡に一喜一憂することなく、例え宝くじ10億円が当選しようとも、生活も考えも変わらない。
それくらい当たり前だよと言えるのは、世論調査の結果を見る限り、SSRくらいのレアさはあるのかもしれない。
大したことしてないよね?と思う方こそ、異常と言わないまでも、普通じゃないよという。
そういう話なのかも。結果が物語っているという。

●おまけ3
もし政情不安定な国に生まれ、投資どころかネットすらないような国で育ったら?
そして、そういう国々は別に珍しくもない。
戦争や革命で政情は常に不安定。下手すると長期にわたる内戦まである。
食べるだけですら苦労し、また疫病や自然災害も多発。

そんな環境で生まれ育って、資産形成なんてできるものか!?という話。
日本人は恵まれている場合が本当に多い。
生まれによるスタートダッシュの違いはあるかもしれないが、自分程度の小金持ちくらいなら、殆どの日本人は可能。

なお、自分語りっぽくて恐縮だが、自分の社会人スタートはマイナス数百万円から。
奨学金があったのでね。

●おまけ4
自分が本格的に投資を始めた2000年半ばの頃、ネット証券の選択肢はなく、また大手信託銀行で扱っていた投資信託の数は10個程度。
選ぶ?なにそれおいしいの?
まぁ、当時も今も手数料が高い毎月分配型投資信託のファンドばかり。
ノーロードでの購入が当たり前となっている今、売買手数料で数%とか信じられる?いや、そういうのしかなかったから。
更に、運用状況や資産状況はネットで確認取ることはできず、わざわざ平日に銀行に行ってそれら情報を見たいと申し出るも、できませんとか、最低限の情報だけ提示とか。
本当に、馬鹿なの死ぬの?と言いたくもなる。

自分が銀行嫌いになったことの大きな理由の1つに、ここで担当となったバカ女銀行員が。
知識もなければ、変にプライドがあったかのか顧客に対する対応が悪く。
まぁ、その後、9桁の資金全部引き上げてやったけどね。
今思い出しても、胸糞悪い。

だから投資の相談されるようなことがあったとしても、絶対に対面の銀行および証券会社にお金は預けるな!そこで運用するな!だけは言えると思う。
今は、SBI証券か楽天証券のどちらかでいい。
とはいえ、これらネット証券は何も教えてくれないので、自分で勉強する必要がある。
もし、投資の勉強が嫌いで自分で考えたくないというのなら、野村證券でやれば?と言うくらいかな。
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